休み明け、出向もとのスタッフがわざわざ現場に来てくれました。
埼玉営業所には所長のほかに、男性スタッフがいました。四十歳前後の細身の男性でした。
私が引っ越してきたときに、案内役になってくれた人でした。
その人は、おそらく休日でもめた話を所長から聞いたのでしょう。
忙しいはずなのに私の様子を心配して来てくれたのです。仕事とはいえ優しいですよね。
私は、その人に本音を伝えました。現場事務所での仕事は私には向いていないと悟ったこと、そして契約期間を短くしてもらえないかと所長にかけあってみるつもりだということを。
所長にもお世話になりましたけれど、仕方ありませんでした。
私は無理がきかなかったのです。何年も心の病気と対峙して、やっと社会復帰しようと立ち上がったばかりでしたから。
地元を離れるべきではなかったと後悔しました。
出向もとのスタッフ(コーディネーターと呼ぶのでしょうか)を見送ったあと、私は困ったことになりました。
派遣先の責任者(くさい作業着をくれた人)に、その週末にみんなで飲みに行きましょうと誘われました。
私は一瞬、どう返事するべきかを迷いました。
このときの私は、仕事を辞める方に向かっていたのです。
「私、どうせすぐに辞めますからけっこうです」
などと言えましょうか。
とはいえ、飲みに行っといて辞めるっていうのもどうなんでしょう。
「……」
「都合が悪いですか?」
責任者さんが訊いてきました。
私は結局、「え、いえ、大丈夫です」と答えることしかできませんでした。
こうなったら、みなさんと楽しい時間を過ごしてみよう、と私は思いました。
ほんとに優しい人ばかりだったんですよ――出向先の人たちは。
埼玉営業所には所長のほかに、男性スタッフがいました。四十歳前後の細身の男性でした。
私が引っ越してきたときに、案内役になってくれた人でした。
その人は、おそらく休日でもめた話を所長から聞いたのでしょう。
忙しいはずなのに私の様子を心配して来てくれたのです。仕事とはいえ優しいですよね。
私は、その人に本音を伝えました。現場事務所での仕事は私には向いていないと悟ったこと、そして契約期間を短くしてもらえないかと所長にかけあってみるつもりだということを。
所長にもお世話になりましたけれど、仕方ありませんでした。
私は無理がきかなかったのです。何年も心の病気と対峙して、やっと社会復帰しようと立ち上がったばかりでしたから。
地元を離れるべきではなかったと後悔しました。
出向もとのスタッフ(コーディネーターと呼ぶのでしょうか)を見送ったあと、私は困ったことになりました。
派遣先の責任者(くさい作業着をくれた人)に、その週末にみんなで飲みに行きましょうと誘われました。
私は一瞬、どう返事するべきかを迷いました。
このときの私は、仕事を辞める方に向かっていたのです。
「私、どうせすぐに辞めますからけっこうです」
などと言えましょうか。
とはいえ、飲みに行っといて辞めるっていうのもどうなんでしょう。
「……」
「都合が悪いですか?」
責任者さんが訊いてきました。
私は結局、「え、いえ、大丈夫です」と答えることしかできませんでした。
こうなったら、みなさんと楽しい時間を過ごしてみよう、と私は思いました。
ほんとに優しい人ばかりだったんですよ――出向先の人たちは。
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