転職ブログ:こんな仕事ありました

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飲み会の場所は、ごく普通の居酒屋でした。
私は、変な店に連れて行かれなくて(当たり前か)よかったとほっとしました。

私たちは、入口のすぐ近くのテーブルに案内されました。
先にOさんが奥の席に座りました。その隣に私、そのまた隣にS藤という並びで落ちつきました(つまり私が真ん中)。
とりあえず適当に酒と料理を注文しました。

待っているあいだ、私はさりげなくふたりを観察しました。
Oさんは30代後半で、メガネをかけた優しいお兄ちゃんという感じでした。先輩にほったらかされていた私の面倒をみてくれたのはこの人でした。
S藤も年齢はOさんと同じくらいに見えました。
ちなみに、遅れてくる予定の責任者も主任も、おまけに入院中の先輩も、みんな同じくらいの歳でした。

オーダーしたものが運ばれてから間もなく、主任がやってきました。
彼は私の向かいに座りました。
このあたりで、すでにOさんは酔いが回っていたのか、彼の実家の近所にあるという解体工場の話をはじめました。解体されるのは牛です。
Oさんが道を歩いていると、見たくもないのに内臓がたくさん入った容器が目に入ってくるのだとか。
こっちは聞くだけでぞっとしました。
Oさんだってイヤだったら話さなきゃいいのに、リアルに説明するんですよ。ちょっと悪趣味だなあと思いました。

Oさん、もっと調子が乗ってきました。
外国人のパブに行った話をはじめました。
ホステスのパンツが見えたの白かったのと、ひとりでしゃべっていました。

このケースは、私にはあまり負担になりませんでした。
それほどエグい内容ではなかったし、私に返事を要求することもなく、勝手に盛り上がってるだけでしたから。

しかしです。それまで静かだったS藤が、私にこう訊きました。
「パンツの色は何種類くらい持ってるの?」
「……」
「ねえ、何種類持ってるの?」S藤は真顔でした。
私は大きく首をかしげました。(あんた、頭、大丈夫?)
この男、本当に質問の答えが聞きたかったのでしょうか。それとも、私がどのくらいセクハラに耐えられる女なのかを試すつもりだったのでしょうか。
いずれにせよ、永遠に無視したほうがよさそうでした。

そのあと少しして、責任者がやっと店に着きました。
なのにOさんったら、またひとりで楽しそうに、今度はストリップの話をはじめました。

そうしたら、またです。
S藤が、「もしも彼氏にストリップしてって頼まれたらする?」と、あいかわらず真顔で質問してきました。

どういうつもりか知らねーが、あのなS藤、私は普通の精神状態じゃねーんだよ。セクハラが原因で地獄みてきてんだ。
やっと這い上がってきたボロボロの女に、てめーはまだセクハラするのか?!

私は怒りと屈辱に震える自分をなだめました。
こういうときは? どうするんだっけ?
私は自答しました。
わかってる……。

私はすっくと立ち上がり、持ってきたバッグをつかむと、無言で出口に向かいました。
そして表に出てから、その引き戸をびしゃりと閉めました。

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