転職ブログ:こんな仕事ありました

資格・求人情報の提供のほか、私が経験してきた仕事の話や失敗談も書いています。転職活動やスキルアップに役立ててください。
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気分が回復した私は、仕事に戻りました。
オペは見学できませんでしたが、それ以外では、夕方まで全力で働きました。
そのようにして、この日のオペがすべて終了したころ、看護師から呼び出されました。
仕事の話をしたいとのことでした。
そこはカウンセリングルームで、テーブルと二脚のイスが置いてありました。ふたりで向かい合って座りました。
「きょうはどうでしたか」と看護師。
「オペで具合が悪くなったので、ちょっと不安ですけど……」私は正直に答えました。
「それは気づいていました。オペ中にいなくなるのは困りますね」
「すいません」
謝る私に、看護師は口調を強くしました。
「オペが見られないのは困ります。私だって、もしも途中で抜け出したりしたら大変でしょう? それにきょうはマシなほうだったんです。もっとひどい時には血が飛び散ったりするんですよ」
彼女はずいぶんと嫌味っぽい言い方をしました。
私はくやしかったけれど、きょうの努力を無駄にしたくありませんでした。
「でも、そのうちに慣れると思うんです」
看護師は冷たい目をして私を見ました。
「いつになったら慣れるかわからない人を置いておくよりも、すぐにできるコを採ったほうがいいですから」

絶句しました。
半ばだまして働かせておいて、使い物にならなければこの言いようです。

それから看護師は、封筒を差し出してきました。
「洗い物だけは一生懸命やってくれたので、先生からです」
彼女に言われて中身をのぞいてみると、五千円札が一枚入っていました。
私は、情けなくて、くやしくて、涙が出てきました。
きょう一日、私はいったい何のためにがんばったのでしょう。
こんなことになるなら、はじめから不採用でよかったのです。

泣いている私を見て、看護師が笑いました。あきれているような、面白がっているような顔をして。
私は涙を拭きながら、部屋をとび出し、ロッカールームに駆け込みました。
あとは私服に着替え、逃げるようにクリニックを出ました。